水と環境

 今回のアドベンチャーでは「水と環境」について、体験的に学びました。地球の海と陸の割合は、どのくらいなのか、地球儀を使って調べました。

 地球の7割を占める海ですが、そのうち人が飲める水は、ほんのごくわずかであることを知りました。

 水は様々な形になって地球上に存在しています。そんな水の循環を、子どもたちが水の役になって、サイコロを振りながら「水の旅」をしました。実際の水の存在割合と同じように、雲や海となる確率が多くなりました。

 植物があることで、地表に流れた水はゆっくりと海に流れ出ます。オニごっこの要素を取り入れて、植物がある時とない時では、海に流れ出る時間に違いがあるかを確かめました。

 

活動の流れ

 

1.水リンピック:水の表面張力

ねらい:水には表面張力があることを知る

一円玉の上に、一滴ずつ水を乗せながら、何滴かを競うことで表面張力を知る

 

 

2.青い惑星:地球儀を使って、地球は水の星であることに気づく

ねらい:地球の表面の何パーセントが水で覆われているかを知る。

(1)地球の表面の何パーセントぐらいが水なのかを予想する。

(2)地球儀を回して、人差し指を置く。

(3)人差し指の位置が、陸地か海かを調べて、班ごと平均を出す。

(4)地表の約70%が水であることがわかる。

 

 

3.大海の一滴:ヒトが飲める水は、地球にある水のごくわずか

ねらい:人間が使える水は少ないので、水の利用と管理には注意が必要だとわかる

(1)地球上の全ての水として、1Lの水を見せる。

(2)多くの水が地球のどこにあるかを尋ね、海にあることを確かめる。

(3)30mLの水を100mLのメスシリンダーに注ぐ。

(4)地球の極地には何があるかを尋ね、氷河や氷床であることを確かめる。

(5)6mLを小皿に取り、それが液体の水、残りは氷河と氷床

(6)6mLのうち、スポイト一滴だけが飲用可能で、残りは飲めない水。

 

 

4.驚異の旅:サイコロを転がして、水の循環についてシミュレートする

ねらい:サイコロを転がして、水循環内の水の移動をシミュレートする。

(1)水が移動する場所は、以下の9箇所があることを確かめる。

   雲・植物・動物・川・海・湖・地下水・土・氷河

(2)一人に一枚ずつワークシートを渡し、最初の地点に(自由に)移動する。

(3)サイコロを振って、出た目によって次の地点に移動する。

   ※「その場にとどまる」の目が出たら、それも1回と数える。

(4)ワークシート、どこからどこへ移動したか記録をつける。

(5)10回繰り返す。

(6)どの地点にいることが多かったかを数える。

(7)振り返り。水は、雲や海に存在することが多いとわかる。

 

 

 

5.通りぬけます:植物の地表を流れる水に対する影響

ねらい:植物がある場所とない場所では、水の流れ落ちる速度が違う。

(1)学級を半分に分け「雨水」と「植物」の役に分かれる。

(2)植物は片足を軸にして、雨水をとらえることができる。動かせるのは片足だけ。

(3)植物にタッチされた(吸収された)水は、植物の周りを5周回る。

(4)川に到達した水は、ロープに沿って歩く。

(5)全ての雨水が、海に到達するまでの時間を計る。

(6)植物があるときとないときの時間を比較し、どのような意味かを考える。

感想

・海はりくより広くてびっくりした。(3年)

・水はいつもいっぱいのんでいるけど、のめたりお皿をあらえたりする水は、すくないからせつやくしながら水をつかうことにきをつけたいと思います。(3年)

・のめる水がこんなに少ないから、水を大切にしたいです。植物があると、海までいく時間が長くなることが分かった。(3年)

・水のことについて知れてよかったです。海いがいにもいろんな水があると知りました。(3年)

・地球のだいたいは海だったんだとあらめてわかった。水はいろいろな物にへんしんすることがわかった。水のことかんきょうのことがあそびを通してよく分かりました。(4年)

・しょくぶつがあるから水はゆっくりながれることがわかった。(4年)

・地球の半分以上が、海だということがわかった。こんなにのめる水がすくないということをはじめて知った。(4年)

・水のことを通じて、海1000mLをもとにしてのめるのはスポイト1滴とか、水はいろいろな物に・変わることを知ることができておもしろかった。(5年)

・地球上の水の中で飲める水はとても少ない。もっと水を大切にしたい!!(5年)

・水についてのことを、楽しく学ぶことができた。ふだん、興味をもつことはあまりないけれど、様々なことがわかっておもしろかった。特に「大海の1滴」は、世界中の水の中のどれくらいを使えるかなどが分かって、興味深かった。(6年)

・地球の約7割が海でいがいと多いと思った。こんな調べ方もあるのか。(6年)

・水の多くは、海に流れていく。またその時に、いろいろな場所に寄り道する。植物によって、水が海にいきすぎる事はない。(6年)

・「大海の1滴」では、スポイト1滴しか飲めないなんておどろいた。これからはかぎりがある水を大切にしたい。(6年)